第四節 人間堕落の結果

第四節 人間堕落の結果 その1

本文 アダムとエバが、霊肉共に堕落することによって、人間と天使をはじめ、被造世界にいかなる結果を招来したのであろうか。我々はここで、この重要な問題を取り扱ってみることにしよう。(一) サタンと堕落人間本文 堕落した天使長ルーシェルを、サタン...
第四節 人間堕落の結果

第四節 人間堕落の結果 その2

(五)罪本文 罪とは、サタンと相対基準を造成して授受作用をなすことができる条件を成立させることによって、天法に違反するようになることをいう。その罪を分類してみれば、第一に原罪というものがあるが、これは人間始祖が犯した霊的堕落と肉的堕落による...
第五節 自由と堕落

第五節 自由と堕落

(一)自由の原理的意義本文 自由に対する原理的な性格を論ずるとき、第一に、我々は、原理を離れた自由はない、という事実を知らなければならない。そして、自由とは、自由意志とこれに従う自由行動とを一括して表現した言葉なのである。前者と後者とは、性...
第六節 神が人間始祖の堕落行為を干渉し給わなかった理由

第六節 神が人間始祖の堕落行為を干渉し給わなかった理由

本文 神は全知全能であられるので人間始祖の堕落行為を知られなかったはずがない。また彼らが堕落行為を行わないように、それを防ぐ能力がなかったわけでもない。それでは、神はなぜ、彼らの堕落行為を知っておられながら、それを干渉し防ぎ給わなかったので...
第三章 人類歴史の終末論

第三章 人類歴史の終末論

本文 我々は、人類歴史が如何にして始まり、また、これが何処へ向かって流れているかということを、これまで知らずに生きてきた。従って人類歴史の終末に関する問題を知らずにいるのである。多くのキリスト教信者たちは、ただ聖書に記録されていることを文字...
第三章 人類歴史の終末論

第一節 神の創造目的完成と人間の堕落

(一) 神の創造目的の完成本文 既に創造原理において詳細に論述したように、神が人間を創造された目的は人間を見て喜ばれるためであった。従って、人間が存在する目的はあくまでも神を喜ばせるところにある。では、人間がどのようにすれば神を喜ばすことが...
第三章 人類歴史の終末論

第二節 救いの摂理

(一) 救いの摂理は即ち復帰摂理である本文 この罪悪の世界が、人間の悲しむ世界であることはいうまでもないが、神もまた悲しんでおられる世界であるということを、我々は知らなければならない(創六・6)。では、神はこの悲しみの世界をそのまま放任なさ...
第三章 人類歴史の終末論

第三節 終末

(一) 終末の意義本文 神が、人間始祖に与えられた三大祝福は、人間始祖の犯罪によって、神を中心としては成就されず、サタンを中心として非原理的的に成就されたのだということを、我々は既に述べた。ところが、悪によって始められた人類歴史は、事実上、...
第三章 人類歴史の終末論

第四節 終末と現世

本文 イエスが、将来訪れるであろうペテロの死に関して話しておられるとき、そのみ言を聞いていたペテロが、ヨハネはどうなるのでしょうか、と質問した。これに対してイエスは、「たとい、わたしの来る時まで彼が生き残っていることを、わたしが望んだとして...
第三章 人類歴史の終末論

第五節 終末と新しいみ言と我々の姿勢

(一)終末と新しい真理本文 堕落人間は宗教により霊と真理をもって(ヨハネ四・23)その心霊と知能とをよみがえらせ、その内的な無知を打開していくのである。さらに、真理においても、内的な無知を打開する宗教による内的真理と、外的な無知を打開する科...
第四章 メシアの降臨とその再臨の目的

第四章 メシアの降臨とその再臨の目的 その1

本文 メシヤという言葉は、ヘブライ語で油を注がれた人を意味するが、特に王を意味する言葉である。イスラエル選民は彼らの預言者たちの預言によって、将来イスラエルを救う救世主を、王として降臨させるという神のみ言を信じていた。これがすなわち、イスラ...
第四章 メシアの降臨とその再臨の目的

第四章 メシアの降臨とその再臨の目的 その2

(四)十字架の贖罪による救いの限界とイエス再臨の目的本文 もし、イエスが十字架で死ななかったならば、どんなふうになったであろうか。イエスは霊肉両面の救いの摂理を完遂されたであろう。そして、預言者イザヤの預言(イザヤ九・6、7)と、マリヤに現...
第四章 メシアの降臨とその再臨の目的

第四章 メシアの降臨とその再臨の目的 その3

第二節 エリヤの再臨と洗礼ヨハネ本文 エリヤが再臨するということは、既に、マラキ預言者が預言したことであって(マラキ四・5)、洗礼ヨハネが、正に再臨したエリヤであるということは、イエスの証言であったのである(マタイ一一・14、マタイ一七・1...
第五章 復活論

第五章 復活論

本文 聖書の預言を、文字どおりそのまま受け入れるとすれば、イエスが再臨されるときには、既に土の中に葬られて、元素化されてしまったすべての信徒たちの肉身が、再び元どおりの姿によみがえって、出てくるものと見なければならない(テサロニケI四・16...
第五章 復活論

第一節 復活

本文 復活というのは、再び活きるという意味である。再び活きるというのは、死んだからである。そこで、我々が復活の意義を知るためには、まず、死と生に対する聖書的な概念をはっきり知らなければならないのである。概要(一)死と生に対する聖書的概念本文...
第五章 復活論

第二節 復活摂理

(一)復活摂理はいかになされるか本文 復活は、堕落人間が創造本然の姿に復帰する過程的な現象を意味するので、復活摂理は、すなわち、復帰摂理を意味する。復帰摂理はすなわち、再創造摂理なので、復活摂理はまた再創造摂理でもある。したがって、復活摂理...
第五章 復活論

第三節 再臨復活による宗教統一

(一)再臨復活によるキリスト教統一本文 既に、本章第二節(三)(2)で詳述したように、楽園にとどまっている生命体級の霊人たちは、再臨されたイエスを信じ侍ることによって、生霊体級の霊人体を完成することのできる地上の信徒たちに再臨するのである。...
第六章 予定論

第六章 予定論 その1

本文 古今を通じて、予定説に対する神学的論争は、信徒たちの信仰生活の実践において、少なからぬ混乱を引き起こしてきたことは事実である。それでは、どうしてこのような結果をもたらしたのかということを、我々は知らなければならない。 聖書には、人生の...
第六章 予定論

第六章 予定論 その2

第三節 人間に対する予定本文 アダムとエバが、善悪を知る果を取って食べるなと言われた神のみ言を守り、自分たちの責任分担を果たしたならば、善の人間始祖となることができたのであった。したがって、神はアダムとエバが人間始祖となることを、絶対的なも...
第七章 キリスト論

第七章 キリスト論 その1

本文 救いを望んでいる堕落人間においては解決すべき問題が多い。その中でも重要なものは、神を中心とするイエスと聖霊との関係、イエスと聖霊と堕落人間との関係、重生と三位一体など、キリスト論に関する諸問題である。しかし、今日に至るまで、だれもこの...
第七章 キリスト論

第七章 キリスト論 その2

第三節 堕落人間とイエス本文 堕落した人間は、創造目的を完成した人間としての価値を備えていないので、自分より低級に創造された天使を仰ぎ見る程度の卑しい立場に落ちてしまった。しかし、イエスは創造目的を完成した人間としての価値をみな備えておられ...
諸論

諸 論 その1

本文 復帰摂理とは、堕落した人間に創造目的を完成せしめるために、彼らを創造本然の人間に復帰していく神の摂理をいうのである。前編で既に論証したように、人間は長成期の完成級において堕落し、サタンの主管下におかれるようになってしまった。したがって...
諸論

諸論 その2

(二)復帰摂理路程(1)復帰摂理路程の時代的段階本文 ここでは、アダム以後今日に至るまでの全歴史路程における、時代的段階について概観してみることにしよう。堕落人間をして、「メシヤのための基台」を立てるようにし、その基台の上でメシヤを迎えさせ...
第一章 復帰基台摂理時代

第一章 復帰基台摂理時代 その1

第一節 アダムの家庭を中心とする復帰摂理本文 堕落はたとえ人間自身の過ちから起きたものであるとしても、神がその堕落人間を救わなければならない理由については、既に前編第三章第二節(一)で論じた。ゆえに、「メシヤのための基台」を立てて、堕落人間...